2023/11/25 21:26

バリ島のこと その1


カナダの留学から帰国して、
さて、将来何をしようかな?と考えていました。

「何か自分でできる事を見つけて世界中を回りたい!」

そんなこと考えていた春の午後、
バリ島からのエアメールが届きました。

高校生の時に、母とバリ島へ旅行した時の現地ガイドのHAYATAさんからでした。
彼は日本語も話せて、日本の旅行会社に勤めるバリ島のエリートさん。

旅行から帰ってからHAYATAさんとずっと文通していました。

バリ島の綺麗なバリダンスの写真や、親戚のおじさんのガムラン奏者の話、その奥さんがバリダンスを教えている話
など面白く書いてありました。

「バリダンスかー、習ってみたいなー♬
これで世界を回るのも楽しいんじゃない?」

という事で、さっそくHAYATAさんに提案すると、
『彼の親戚のおじさん宅に住んで、奥さまからバリダンスを習う』
という段取りを組んでくれました。

そして初夏、バリ島に行く事になりました。
首都、デンパサールにあるHAYATAさんと親戚のおじさんコマンさん、とその家族、そしてガムランを習って滞在中の日本人の大学生M子さん。
みんなとても親切でした。

ところが、いざ練習が始まると・・・・
暑い気温の中、中腰でつま先立ち、背筋を伸ばして手は上げて、首もあちこち向いて表現!

はいどうぞ。
というわけにいかないのです。

はーっ。全然無理・・・と思いながら中庭で絵を描いていると、コマンさんが来て
「絵が好きならウブドに行ってみたら?美術館とかある芸術の村だよ」
と教えてくれました。

次の日、私はHAYATAさんに頼んで山の芸術村、ウブドに行きました。

着くと、絵を描いている小さなアトリエがたくさんありました。
「前の旅行でも来たよ」とHAYATAさんはいいました。
私はとてもウブドの村が好きになり、しばらく滞在することを決めました。

つづく。