2023/12/04 11:44

バリ島のSYMON氏のところで絵を学んだ私は日本に帰国してすぐに、個展を開きました。

私が帰国するときSYMON氏が教えてくれたことがあります。

「作品が20枚たまったら個展を開きなさい。
そうしたら君はもう画家なんだよ。
そして写真に写るときはいつでも筆を持って、ポーズをとっていなさい、そうすれば勝手に人が集まって来るさ。

バリ島の心地よい風邪が2階のアトリエにふいていた。SYMON氏はハンモックに揺られながらガラムのタバコを吸っていた。甘い匂いが暖かい風に混ざっていた。
横に美しいバリ島の男の子、モデルのウィディがいた。

SYMON氏はバリ島の男の子達を描いていました。
彼らはまだ12才から17才ぐらいの男の子達で、みんなそれぞれ魅力的な顔と姿をしていました。
私はモデルのウィディが一番美しく好きでした。彼はSYMON氏の一番のお気に入りで、いつも氏の側に寄り添っていました。
私はウィディの描いてあるシルクスクリーンの作品を何枚か買いました。
一番美しい時を絵に閉じ込めた作品。




私は帰国後、吉祥寺の絵本屋さんトムズボックスに行って旅のことを話し、ギャラリーを紹介してもらいました。
西荻窪に新しくオープンしたギャラリーがあるからそこでやってみる?」と言われ、「是非!」と答えて初の個展を開く事にしました。

アンディウォーホルのスタジオを真似て、アルミホイルの大判を合羽橋で調達してギャラリーの壁に貼りました。

これはSYMON氏のスタジオでもやってあったもので、絶対にやってみたかった!
作品は、頭の中に浮かんだイメージをどんどん形にしました。

見た人がいろんな感想を言って幸せな気持ちになってくれたのが一番嬉しかったことでした。

懐かしい感じ。
暖かい。
南国の雰囲気。
元気になる。

個展が終わる頃は、次の個展会場も決まり作品も初めて売れました。

私は何かに向かって走り出したんだ!
という気持ちを抱いてウキウキしていました。