2023/12/26 07:01

ここに、72本の色鉛筆。

一人の人を好きになるとき、どんな色が見えるだろう。

初め私が見ていた彼は職場で、彼はだいたい電話を受けていた。そんな彼の印象はみかんの様なオレンジ色、ライトバーミリオン。

初めて個人的な話をしたとき、違う一面を見て、秋晴れの空のような空色、スカイブルー。

そのあと彼と二人でゆっくり食事したときは草原の様な優しい緑色のオリーブグリーン。

そして彼のもっと深い心に触れる時、たくさんの色が重なり合ってできたモミの木のような緑色のビリジアンが見えた。

地下にある煉瓦の壁のジャズバー。
葉巻の香りとエーデルピルスナー。
コルトレーンのサックス。

油絵のように何層も、たくさんの喜びの光と悲しみの影の色が重なり合ってできたモミの木の色。
よく見るとライトバーミリオンもスカイブルーもオリーブグリーンもそこに見える。
72色の色鉛筆みたいにたくさんの色が。

私はモミの木の色が好き。ずっと小さな頃から。マゼンダという深い赤も好き。