2024/03/20 06:35

 「ベイウォークの歩き方」

「ハーイ!シーフードの炭焼き、おいしいわよ~。
イカに、マグロ、野菜も」
とワイルドなハスキーボイスのオカマの店員さんに誘われて座ったそこは、ビーチサイドのテラスレストランです。

ビールといくつかシーフードをオーダーしてテラス席に座りました。

目の前の細い椰子の木が並ぶ通りは
学校帰りの学生カップルがゆるゆる歩き、子供たちは飛び回って遊んでいます。

空があって、海があって、遊ぶ子供たち、寄りそう恋人たち、夕食を求めにやってくるツアー客、そして私達はテラスで氷を入れたライトビールを飲みます。


昼間、1時間程車で走ったところにあるビーチでウェディングパーティーをした私達は、ほっとした気持ちで乾杯しました。

「はーい、ビールおまたせしましたー、今焼いてるから待ってねー」
と追加のビールを持ってきたオカマの店員さんが言いました。

そのオカマの店員さんは、みてるときっと店長さんなのでした。
色黒な、ごつめのおじさん顔で、ムチムチとした体型、声もかなりガラガラしたハスキーボイス。なのに・・・
「かわいい♪」
と思うのです。

何故なのか?
やっぱり笑顔と仕草なのかな。
一つの動作が女性もしないような、クネクネとかわいい動きで、
人懐っこい性格とニコニコ笑顔です。

私も見習おう!と思いました。
でもいつでもクネクネはなかなか難しいよねー、と思いながらオカマの店長さんを見ると、
若い店員さんに真顔のおじさん顔で何かを言っている。普通のおじさん店長になっていました!
クルッと振り向いた店長、
ハッ、観察していた私と目が合うと、
クネクネとオカマ店長に変わり近づいてきて
「あなた達楽しんでる~?」
と盛り上げてくれました。

ドキドキさせてくれるところも「かわいい♪」オカマ店長さんでした。

シーフードの炭焼きはとても美味しくて、パクパクゴクゴクと食べ終えると
少し静かになった通りに夕暮れの海が広がっていました。

明日は帰る・・・
という寂しさを胸に、もう少し海辺の夜をぶらぶらクネクネと散歩しました。