2024/05/10 10:55

冬のスペイン3ヶ月の旅 2006年



2006年のスペインの旅は、日記を読むとひたすら「若くて、体力あるな~」と感じます。

まさに“心赴くままに”毎日絵を描いて過ごしていました。

東の港町、バルセロナと首都、マドリードを拠点に南下して

アンダルシア地方のグラナダ、アルハンブラ、マラガ、ロンダ、

古城のトレド、太陽のオレンジ並木のバレンシア、

そしてまたバルセロナへ。

バックパックを背負って旅した最後の旅でした。


日記には、まったく記憶にない事も半分ぐらいあります。
もう旅から18年もたったんだと、うっすらと霞んだ記憶から懐かしさと共に胸の痛みも。


アンダルシアの橋のある街、ロンダの旅途中、私の親友M子が28才で天国へ行きました。

その日私は、スケッチしながら乾いた土のロンダの街を歩いていました。

そして大きな橋のたもとにM子を見かけました。
あれっ?
でもよく見ると知らないスペイン人の女の子でした。

M子は日本人離れした美しい顔立ちだったから、よく似てそう見えたのです。

懐かしくなって、橋の横にあった公衆電話で日本の母に電話をすると、M子が亡くなったのだと知りました。

あまりにも急で、実感もなく、涙もでませんでした。

M子の事だから、
きっと私に会いにスペインの、ロンダの橋のたもとまで来てくれたんだと今でも思っています。


それから15年程はお盆の時期に決まってM子の夢をみました。いつも場所はたくさんの人混みに2人で遊びに行っていて、
さて、帰ろうかと言うと
「私はこれから行くところがあるから」
と言って「じゃあまたねー!」と別れる夢。

最近はその夢を見なくなりました。
きっといつか何処かで、誰かとしてまた私はM子に会うのだと思っています